2023/01/06
あけましておめでとうございます。院長の鈴木です。
新しい年がスタートしました。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
年末年始のお休み、
皆さんはどのようにお過ごしになりましたか?
この時期の風物詩といえば
「福袋」もそのひとつだと思います。
何が入っているかわからないドキドキ感や運試し、
価格以上の品物に出会えた時のお得感など、
福袋には楽しめる要素がたくさんありますね。
さて、今回のテーマは
同じ袋でもお口の健康にとってはマイナスの袋、
歯の根っこの先にできる「膿の袋」のお話です。
■こんな歯や歯ぐきの異常はありませんか?
「なんとなく歯が浮いた感じがする」
「食べものを噛むと痛い」
「歯ぐきにニキビのような膨らみ(腫れ)がある」
「歯ぐきに空いた穴から膿がでる」
最近、こんな症状が気になる方ことはございませんか?
もし当てはまる症状があれば、それは
「根尖病巣(こんせんびょうそう)」
という病気が原因かもしれません。
根尖病巣は、
歯の根っこ(歯根)の先に、
膿の袋ができる病気です。
「浮いた感じ」「鈍い痛み」など、
歯の違和感からはじまり、
膿の袋が大きくなると
歯ぐきの根元あたりが腫れることもあります。
腫れの多くは『ニキビ』や『おでき』のように、
丸くて境界がはっきりしているのが特徴です。
この膿の袋は、
歯の周りの骨を溶かしながら大きくなるため、
そのうち歯がグラグラ揺れてきて、
気づいたときには歯が残せなくなることも
少なくありません。
■「むし歯の放置」や「治療の中断」は要注意
根尖病巣ができる歯には、ある共通点があります。
それは、歯の神経がすでに死んでいる
「失活歯(しっかつし)」であることです。
より具体的な例を挙げると
・むし歯を長く放置している歯
・歯の根っこの治療(根管治療)を中断した歯
などが当てはまります。
いずれのケースも
放置している間に歯の内側で菌が繁殖し、
その菌が根っこの先に感染することで
膿の袋ができてしまいます。
ほかにも「歯の神経を抜く治療をした歯」や、
転倒などで強く打ったことをきっかけに、
「歯髄(神経)が損傷した歯」なども注意が必要です。
■わずかなサインも見逃さず早めの受診を!
根尖病巣の怖いところは、
初期のうちは自覚症状がなく、
知らず識らずのうちに
膿の袋が大きくなる点です。
これまでご紹介した症状も、
膿の袋がある程度大きくなってから
感じるようになります。
また、歯ぐきの違和感や腫れは
歯肉炎(歯ぐきの炎症)でもよく見られることから
「歯を磨けば治るだろう」
と自己判断してしまう方も少なくありません。
しかし、根尖病巣の症状は、
歯みがきなどで自然治癒することはありません。
それどころか、
放置して炎症があごの骨全体に広がると、
「歯槽骨炎(しそうこつえん)」や
「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」へと発展し、
顔全体や首のあたりまで腫れて
倦怠感や高熱などの全身症状を伴うようになります。
さらに重篤なケースでは
入院による手術が必要になったり、
「敗血症」を引き起こして
命が危険にさらされたりする恐れもあるため
注意が必要です。
わずかな違和感でも、
それはお口が発する異常のサイン。
歯や歯ぐきに異常を感じたら
皆さんの歯を守るためにも、
早めに歯科医院を受診してくださいね。
芝大門歯科クリニック
〒105-0012 東京都港区芝大門2丁目1-17 朝川ビル1F
TEL:03-3578-8880
URL:https://www.shiba-sdc.com/
Googleマップ:https://g.page/r/CVF4fM49RzFjEAE
2022/12/05
こんにちは。院長の鈴木です。
早いもので、今年も残りわずかとなりました。
12月は1年を締めくくる時期でもあります。
気持ち良く新年を迎えるためにも、
年内にできることは片づけておきたいですね。
さて、来年に持ち越したくないものといえば、
『お口の中のトラブル』も
そのひとつではないでしょうか。
歯の痛みや着色汚れ、
口臭などいろいろありますが、
『歯ぐきからの出血』に注意が必要であることは
あまり知られていないかもしれません。
そこで今回は、重要な病気のサイン、
『歯ぐきからの出血』についてお話しいたします。
■歯ぐきからの出血は『異常事態』?
「食事をしたとき」や「歯を磨いたとき」などに
歯ぐきから血が出たことはありませんか?
もしも、
軽く歯を磨いただけなのに
血が出てしまうようであれば、
それは正常な状態とは言えません。
健康な歯ぐきから血が出ることは、
ほとんどないのです。
実はこの出血が、
「歯が抜ける前兆」である可能性も…。
■歯ぐきの出血は「歯周病」のサイン
歯ぐきからの出血は、
歯周病の数少ないサインのひとつです。
歯周病は静かに進行する病気で、
出血や歯ぐきの腫れ以外に
目立った自覚症状がありません。
しかし、
見えないところで確実に進行し、
知らず識らずのうちに
歯を支えている骨が溶かされていきます。
「歯がぐらぐらするな…」と思ったら、
かなり進行していると思ってよいでしょう。
このように、
ぐらぐらするまで大した自覚症状もなく、
いきなり歯が抜けてしまう。
そんな恐ろしい病気が、歯周病です。
しかも、歯を失う原因の第1位は「歯周病」。
多くの方が歯周病で歯を失っているのです。
■歯ぐきから出血したときは…
歯ぐきから出血したときは
「歯周病の治療」はもちろん、
「丁寧なセルフケア」が非常に重要になってきます。
出血するのが心配で、
歯みがきをやめてしまう方もいらっしゃいますが、
それは却って逆効果です。
プラークや細菌などの汚れがどんどん溜まり、
歯周病が悪化する原因になってしまいます。
歯ぐきを刺激しないように
やわらかめの歯ブラシを使って
プラークと細菌をしっかり取り除くことで
出血は徐々に収まってきます。
また、歯周病はセルフケアだけでは治療が難しく、
必ず歯科でのプロフェッショナルケアが必要です。
さらに、歯ぐきからの出血は
歯周病によるものだけではなく、
「腫瘍」や「血液の病気」が原因の場合もあります。
いずれにせよ、少量でも出血がある場合は、
早めに受診するようにしましょう。
あまり意識することはないかもしれませんが、
歯は一度抜けたら二度と生えてきません。
「正しいケア」と「早期受診」を心がけて、
大切に守りましょう!
芝大門歯科クリニック
〒105-0012 東京都港区芝大門2丁目1-17 朝川ビル1F
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2022/11/04
こんにちは。院長の鈴木です。
秋も一段と、深まってまいりました。
気温も下がるこの時期は、
朝起きるのが辛くなってきますよね。
朝といえば、起きた時に
お口の中がネバネバすることはありませんか?
だとしたら、要注意!
お口のネバつきはただ自分が気持ち悪いだけでなく、
嫌なニオイで他人に迷惑をかけているかも…。
今回はそんなお口のネバネバを、
スッキリ解消する方法をお伝えします。
■お口の中はなぜネバネバするの?
そもそも朝はなぜ、
お口の中がネバネバするのでしょうか?
その答えを解くカギは、
『だ液』です。
だ液には雑菌を洗い流し、
殺菌する作用がありますが、
寝ている間はだ液の分泌が減るため
こうした効果が弱まってしまいます。
すると、お口の中で雑菌が繁殖し、
これがネバネバのもとになるのです。
■口臭や「あんな病気」の原因にも…?
たかがネバネバと思うかもしれませんが、
放置は良くありません。
朝、自分の口臭が気になったことはありませんか?
あれもこのネバネバのせい。
口臭が雑菌のせいで強くなっているのです。
さらに、増殖した雑菌の中には
むし歯菌や歯周病菌といった、
歯を失う原因となる菌も含まれています。
そんな危険な雑菌をお口の中に留めておくと、
むし歯や歯周病にかかるリスクも高くなります。
■お口のネバネバ解決法!
朝のお口のネバネバは、
ちょっとした『習慣』で
解決することができます。
ネバつきはお口の中の雑菌が原因なので、
こまめに歯を磨くこと。
特に、寝る前は
『フロス』や『歯間ブラシ』なども使い、
歯と舌についた汚れを丁寧に落とすことを
習慣づけてください。
そしてもうひとつ、
気をつけていただきたいのが、
鼻呼吸を意識する
ということです。
口呼吸が多い方は
睡眠中と同じようにお口が乾きやすく、
細菌が繁殖しやすい傾向にあります。
そのほかにも
・硬い食べものや、ガムを噛む
・あごの周辺にある「だ液腺」をマッサージする
・市販の口腔保湿剤を使う
などの方法で、
「だ液の分泌量を増やすこと」を
意識してみてください。
ちなみに、
お酒やタバコもお口が乾きやすくなります。
お酒やタバコを嗜む方で、
ネバネバが気になる場合は、
これらの嗜好品を控えることをおすすめいたします。
以上の対策をしてもネバネバがとれないときは、
「シェーグレン症候群」などの病気が
潜んでいる可能性も考えられます。
ネバつきは細菌が増殖している証拠です。
むし歯や歯周病予防のためにも、
気になったときはそのままにせず、
どうぞ早めにご相談ください。
芝大門歯科クリニック
〒105-0012 東京都港区芝大門2丁目1-17 朝川ビル1F
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2022/10/05
こんにちは。院長の鈴木です。
10月に入り、日中の気温も下がってまいりました。
皆さま、衣替えはもうお済みでしょうか?
うっかり薄着で出かけて、
風邪を引かないように注意しないといけませんね。
さて、衣替えといえば、
お口にも「とある時期」を境に
様変わりすることがあります。
それが、
「乳歯から永久歯への生え変わり」です。
乳歯は単に永久歯までの「つなぎの歯」ではなく、
子どもの発育において大切な役割を担っています。
■乳歯が「お子さまの健康」を左右する?
乳歯の寿命は、およそ6~10年。
その限られた期間の中で、
「乳歯が健康であること」は
さまざまなメリットがあります。
まずひとつは、
食べものをしっかりと噛めること。
当たり前に思えるかもしれませんが、
よく噛んで食べることは、
健康な身体を作るだけではなく、
体の免疫力を高め、
脳の発育を促す効果もあるため、
乳歯に関わらず、とても重要なことです。
ほかにも、
あごの成長を助け、顔立ちを整えたり、
言葉の発音を助けたりするなど 、
「健康な乳歯」は
「お子さまの健康」と
深い関わりがあります。
■乳歯のむし歯は永久歯にも悪影響が
「乳歯のむし歯」の本当の怖さは、
「むし歯になりやすい環境」が
すでに作られてしまっていることです。
・不規則な食生活
・糖分の多い食習慣
・間違ったセルフケア…
「もし乳歯がむし歯になっても
どうせ永久歯が生えてくるから…」
そう思っていても、
『むし歯になりやすい環境』が
根本的に改善されていないと、
せっかく生えてきた永久歯も
あっという間にむし歯になってしまいます。
また、乳歯がむし歯になると、
乳歯の抜けるタイミングが
ずれてしまうことがあります。
永久歯は乳歯を目印にして生えるため、
本来とは異なる時期に乳歯が失われると、
道案内を失った迷子も同然の状態になり、
歯並びが悪くなってしまうのです。
■乳歯のむし歯予防はいつ始める?
では、乳歯のむし歯予防は
いつから始めるのが良いのでしょうか?
それはずばり、
最初の乳歯が頭を出したときです。
とはいえ、初めから歯ブラシで
ゴシゴシ磨く必要はありません。
目標は「磨くこと」よりも、
「歯みがきに慣れること」です。
まずは清潔な指でお口に触れ、
「口に物が触れる感覚」に
慣れてもらい、そこから
・ガーゼでぬぐう
・乳児用の歯ブラシを当てる
など、
少しずつステップアップして
習慣づけていきましょう。
乳歯の健康をおろそかにしていると、
せっかく生えてきた永久歯にも
「すぐにむし歯になる」
「うまく噛めない」
「歯並びが悪い」など、
さまざまな悪影響が出てしまいます。
永久歯は12歳ごろに生え揃い、
それから一生付き合っていく身体の一部。
そして、一度失ったら元通りにはなりません。
そのため、乳歯のころから
しっかり予防していくことが大切なのです。
しかし一方で、
子どもの歯を毎日磨くのは
子育てで忙しい親御さんにとって
想像以上にハードルが高いものです。
「むし歯が心配」
「歯並びは大丈夫?」
「歯を磨かせてくれないけどどうしたらいい?」
そんなときはぜひ、
「むし歯予防のプロ」である
私たちを頼ってください。
子どもから大人まで、
お口の健康を守るのが
私たちの役割です!
芝大門歯科クリニック
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