睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診断
睡眠時無呼吸症候群はSleep Apnea Syndrome(SAS)と言います。医学的には無呼吸(10秒以上の呼吸停止)が1時間に5回以上、あるいは一晩7時間の睡眠中に30回以上起きると「睡眠時無呼吸症候群」と診断されます。
寝ている間に上気道が狭くなって、呼吸が少なくなったり(低呼吸)、気道が完全にふさがって呼吸が止まったり(無呼吸)します。呼吸が止まれば命が危ないので、危険を察知した脳が呼吸を再開するよう指令を出します。脳からの指令で再び呼吸を始めますが、その時に気道にたまっていた空気が勢いよく吐き出され、大いびきになるのです。
無呼吸になるたびに、脳は覚醒して指令を出します。1時間に5回以上無呼吸になっていれば、その回数だけ脳も目覚めているということです。睡眠中に1時間に5回以上も電話のベルが鳴って起こされれば、誰でも睡眠不足になってしまうでしょう。翌日の昼間に強烈な眠気に襲われるのは当然です。
そんな状態が毎日続けば、「眠いな」と思った瞬間に前後不覚に眠ってしまうということも起きます。長い間、居眠りは気の緩みと思われてきました。しかし、睡眠時無呼吸症候群は病気なのですから、精神的なもので防ぐことはできません。実際に、仕事の電話をしている最中や会議中に突然眠り込んだり、先生が授業中に眠り出したりなど深刻な例がたくさんあります。最も悲惨なのは、車の運転中に居眠りしてしまうことです。自分の命が危険にさらされるばかりか、他人の命すら巻き添えにしかねません。
また、睡眠不足によって、頭痛や体のだるさがあり、精神的に追い詰められ、無気力など軽いウツ症状になる場合もあります。
「大きないびき」と昼間の「耐えがたい眠気」が、睡眠時無呼吸症候群の特徴です。その他、起床時に頭がズキズキ痛んだり、集中力や持続力がなくなって単純ミスを連発したりなど、今までにない症状が出ていたら要注意です。単なる疲れと思わずに、睡眠時無呼吸症候群を疑ってみてください。そして、早めに受診することをお勧めします。取り返しのつかない事故を起こす前に、早めに気付いて治療することが望まれます。
